今まで心を温かくしていたものの正体は
2045年問題。この年、人工知能が人類の能力を超えるという予測があり、さまざまな問題が起こるといわれています。コンピュータの技術やスペックが指数関数的に発達するとツールも人間以上に優秀になるでしょう。
現時点では、ツールを使ったコメントが入ると、違和感があり見抜くことができます。というのは嘘で見抜けないと思います。たとえば、下の文章をブログをはじめたばかりの人が書き込んだら、それはスパムでしょうか。
たぶんツールとかスパムに認定されると思います。人の書いた稚拙なコメントをツールと間違えるとしたら、逆にPCが自動的に作ったコメントでも文脈に沿っていれば人間が投稿したものと思うでしょう。おそらく頻度と内容しか見ていない。
これからのツールは本文のキーワードや先に入っているコメントを参照して、記事の趣旨を評価するようになります。どんなコメントを作り、書き込めば良いかという精度が上がります。ネガティブ話題には相手に寄り添うコメント、不幸にはお見舞いを書くでしょう。
結果、機械的に書き込まれたコメントか、そうでないかがわからなくなります。読解力が貧弱で空気の読めない人間のコメントの方がツールみたいに見えるかも知れません。否、ツールならもっとマトモな文章のはずだから、これは人だろう、とか。
人が書いたコメントとツールコメントの判別がつかなくなったとき、私たちはどう反応するでしょう。「最近ツールコメントがつかなくなったね」と誰かとメッセージのやりとりをしていたら、その相手がツールだったりしてね。
人の心は相手が機械だと知ったとたんに冷めるのでしょうか。冷めるとしたら、今まで心を温かくしていたものの正体はいったい何だったのでしょうか。