awntan_52のブログ

あんなこと、そんなこと、どうでもいいこと。 気まぐれに書いてます。

真面目なことを書いている文章にナンセンスを

悲しいことを書いている文章に希望を

f:id:awntan_52:20151106025428p:plain だいたいにおいて失敗していますが、究極的に自分の書きたい文章は、Sexyな文章といえます。といっても性的な表現をしたいのではなく、むしろその真逆の表現でSexyさ、色気を伝えたいと考えています。
  氷山の一角という言葉があります。直接に目に見える部分はささやかであっても、その背景に底知れないポテンシャルを予感させる。そこの秘めた、しかしそれでいてやはり何となく伝わる力、それがSexyさ、色気の元ではないか、そんなふうに捉えています。
  たとえば、絵の名人が描いた落書き、空手の達人でありながら、それをおくびにも出さず穏やかに日常を送るひと、表向きは力みもなくまったく自然に見える。大半のひとはわからないかも知れないけれど、ほんの少しでもその道に足を踏み入れたものなら伝わる何かが、たしかにある。その何かをわたしはSexy だと感じるのです。
  武道や能では、これを静中の動という。嵐の前の静けさにひとは畏れを感じる。これは表向きの静寂の裏に内在する破壊的な動を予感するからでしょう。
  直接的に見えるものの裏に予感する相反するポテンシャル。そこに畏怖や畏敬の情をひとはいだくのです。
  悲しいことを書いている文章に希望を、喜びを書いている文章に苦悩を、真面目なことを書いている文章にナンセンスを、静謐な文章にマグマのような情動をそっと含ませることができたら、なんてことを考えているが、ほとんどが失敗に終わっている。
  これは芸術論であろうか、まあ、答えのない取り組みであり、そんなことをひとり考えながら文章の、芸術の、道草を楽しんでいるということは伝わったのではないか、と思います。

( °◡°)