awntan_52のブログ

あんなこと、そんなこと、どうでもいいこと。 気まぐれに書いてます。

自分に何が欠けているのか、気づかない

不完全だからこそ、成長できる

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自分に欠けているものがあって、それを得ようとしたり、補おうと努力しても、なかなか得られない、ということがある。それはそれで問題だ。しかし、本当の問題は、少し違ったところにある。

問題は、自分に何が欠けているのか、気づかないということだ。困ったことに、欠けているもの自体の存在を知らないのだから、それが欲しいとか、補いたいとかも思いようがない。ここに、人生の最大の問題の一つがあると言ってもよい。

欠けているものの所在に気づかないということは、残念ながら、想像力で補うこともできない。想像するには、何らかのきっかけ、とっかかりのようなものが必要であり、欠けているものに気づかない時には、想像することすらできないからだ。

自分に欠けていて、しかし自分がそのことに気づいていないものを、今かりにXと名付けよう。人生のダイナミクスは、Xに対する態度によってかなりの程度左右される。そして、Xを認識できなくても、Xの所在をいつも心に留めておくことはできる。

Xに気づくためには、結局、出会いしかない。人は生きているうちに、Xに出会うことで、今までの人生にXが欠けていたことに気づく。つまり、人は、旅しなければならないのであり、そこで今までの人生の軌跡と違う運動をしなければならない。

Xに出会うまでは、その所在を認知することはできない。しかし、人生の中で、いつも、Xのための場所を心の中に用意しておくことはできる。自分の人生で何が欠けているのか自分にはわからないという不可知主義が必要なのである。

すべてのメタ認知のうち、最高のものの一つは、不可知主義なのであろう。不完全だからこそ、成長できる。どんなに成長しても、不完全である。この世のすべての人は、必ず、Xを欠いている。そして、Xは人によって、人生のステージによって違う。

( °◡°)